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【2025年最新版】作業床と手すり高さの安全基準|労働安全衛生規則 第564条・第565条の完全解説(Q&A形式)

CAD 作業床と手すり高さの安全基準|労働安全衛生規則 第564条・第565条の完全解説

はじめに

「うちの足場、このままで本当に大丈夫?」「手すりの高さ、ちゃんと基準を満たしてるかな…」
そんな不安を抱えている現場の監督さんや職長さんに向けて、この記事では最新の法令に基づき、作業床や手すりに関する安全基準をQ&A形式でやさしく解説します。
作業床と手すり高さの安全基準
作業床と手すり高さの安全基準

Q1. 作業床の幅や隙間には、どんな基準があるの?

労働安全衛生規則 第563条によると、以下のように定められています。

  • 幅:40cm以上
  • 床材の隙間:3cm以下
  • 床材と建地の隙間:12cm未満(※隙間からの落下防止策も必要)

また、現場でよく見られるメッシュシートや防網を併用することも推奨されています。

 

Q2. 手すりの高さや設置方法って決まってるの?

はい、明確な基準があります。

  • 高さ85cm以上の「上さん(手すり)」
  • 高さ35〜50cmに「中さん(中桟)」
  • 高さ10cm以上の「幅木(落下防止用)」

※手すりや中桟は「丈夫な棒状の部材」が必要で、ロープなどの柔軟素材は不可です。

 

作業床と手すり高さの安全基準|作業床と手摺
作業床と手すり高さの安全基準|作業床と手摺

 

Q3. 足場の組立て時に気をつけるべきことは?

第564条では、以下のポイントが挙げられています。

  • 作業前に「時期・範囲・順序」を作業員に周知
  • 関係者以外の立入禁止
  • 強風・大雨などの悪天候時は作業中止
  • 緊結や受渡し作業時は、40cm以上の作業床+フルハーネスの使用が原則(困難な場合は例外あり)

Q4. 現場が狭くて規定どおりの幅が取れません…どうすれば?

そんな時は代替措置が可能です。

  • メッシュシート、防網、床付き幅木などを使用して安全を確保
  • 記録として残し、なぜ例外的にそうしたのか理由を明確にしておくのが大切です

 

Q5. 古い足場、改正後も使っていいの?

基本的には是正が必要ですが、経過措置や例外もあります。
法改正(令和6年施行)前に組まれた足場は、現場の状況に応じた柔軟な読み替えが求められます。

 

Q6. 監督署によって指摘が違うって本当?

はい、あります。だからこそ“根拠のある対策”が重要です。

これらを参考にして、自信を持って対応できるようにしましょう。

 

Q7. 関連記事もありますか?

はい、内部リンクでシリーズ化しています。

 

まとめ|“数字”より“安全意識”を大切に

作業床や手すりに関する法令は、現場の命を守るためにあります。大切なのは数字を丸暗記することではなく、「なぜこの基準があるのか」を理解し、現場の状況に合わせて正しく運用することです。

本記事が、現場の安全対策において“価値ある情報源”となれば幸いです。

 

この記事は厚生労働省通達・改正省令(令和6年4月施行)および各種説明会資料をもとに編集しています(2025年6月現在)。

 

作業床と手すり高さの安全基準|まとめ
作業床と手すり高さの安全基準|まとめ

 使用した出典・公式サイトリンク

以下が、この記事の記述の根拠・出典です。

厚生労働省 公式規則・省令(改正対応)

  1. 労働安全衛生規則(第563条・564条)全文
    https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-1-2h10-0.htm
    → 作業床の幅や手すり高さの数値基準を記載【第563条】【第564条】に基づく

  2. 令和6年施行 改正に関する通達・解説
    https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-56/hor1-56-5-1-0.htm
    → 最新改正の具体的な運用や「例外規定」について

説明会資料・官製パンフレット

  1. 全国仮設安全事業協同組合『足場等に係る安全対策資料(2021・2022・改正時)』

  2. 国土交通省・厚生労働省主催
    令和2年度「建設工事おける労働災害防止に関する説明会  足場等に係る安全対策について
  3. 厚生労働省
    足場からの墜落防止のための措置を強化します
👤この記事を書いた人

ISHIDA DESIGN OFFICE 代表 I.D.O 足場組立等作業主任者/仮設設計技術者

仮設計算歴30年以上。建設現場での足場設計・点検・安全管理業務に従事。
現在は仮設設計と安全な工事にアドバイスをしている

 

作業床と手すり高さの安全基準|労働安全衛生規則 第564条・第565条の完全解説
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