導入|「金額は合っているのに説明できない」現場の怖さ

現場で見積金額を出した直後、
「この金額の根拠は何ですか?」
そう聞かれて、言葉に詰まったことはありませんか。
私自身、
「金額そのものは合っている。
しかし、説明できる“形”が残っていない」
という理由で、是正を求められた現場を何度も見てきました。
事故が起きていなくても、
監査・元請指摘・トラブル対応で一番困るのは、
「判断の記録が残っていないこと」です。
この記事では、
現場監督として最低限押さえるべき
② 是正の正しい順番
③ 監査に耐える証拠の残し方
を、実務ベースで整理します。
30秒結論(監督向け)

時間がない方は、まずここだけ押さえてください。
- 最優先で止める条件
→ 見積の計算根拠が「口頭説明しかない」状態 - 是正フロー(正しい順番)
→ 作業・提出を止める → 条件確認 → 再計算 → 記録 → 共有 - 最低限残すべき証拠
→ 計算過程/チェック表/作成者・確認者の署名
何が「指摘対象」になるのか|現場で多い典型パターン
監査や元請確認で、実際によく指摘されるのは次の3つです。
- 見積書はあるが、どこから数字が出たのか分からない
- 現場条件(規模・日数・人員)が反映された形で残っていない
- 「前と同じ」「いつもこうしている」という慣習ベースの説明
見た目が整っていても、
「第三者に説明できない=是正対象」
になるのが、監査側の視点です。
根拠はどう考えるべきか|法令・技術指針の共通点
労働安全衛生法・安衛則、
そして 仮設工業会 技術指針に共通する考え方はシンプルです。
計画し、確認し、記録できること
条文そのものより重要なのは、
いつ
どの条件で
どう判断したか
が、後から第三者に説明できる形で残っているかです。
※ 現場条件・元請協議・施工計画を必ず優先してください。
是正フロー|この順番だけは間違えないでください

順番を間違えると、
「是正した“つもり”」で終わります。
2、責任者が見積条件を再確認
3、Excelで数量・単価・日数を再計算し可視化
4、計算過程と確認内容を記録
5、作成者・確認者・日付を入れる
6、関係者へ共有
以前、
「計算し直したが、記録がなく再是正になった」
という現場を実際に見ました。
“残る形”に変換して初めて是正です。
★CTA|緊急対応用(無料)
今すぐ現場で回せるように、
チェック欄つきの無料Excelを用意しています。
迷った時の「抜け」を減らせます。
足場見積を「根拠が残る形」にする
【無料Excel/有料PRO】見積・記録 統合テンプレート
見積金額が合っていても、「なぜこの金額か?」を説明できる形が残っていないと、
監査・元請確認・トラブル対応で一番苦しくなります。
このテンプレートは、条件→計算→確認を一つの流れで残し、
あとから第三者に説明しやすい状態を作るための実務用ツールです。
- 無料Excel(FREE):数量・日数・人員などの条件を整理し、見積の「根拠」を残しやすくする基本テンプレート
- 運用ポイント:PDF保存+作成者/確認者の記録を残すと、説明責任の強度が上がります
- こんな時に有効:元請へ提出前の社内確認/指摘が入った時の再計算
監査に耐える「証拠の3点セット」

見積条件が分かる資料
計算途中の画面
完成した見積書
条件確認
数量確認
単価確認
計算方法
提出前確認
作成者
確認者
日付
監査・元請確認で「説明できる形」を残すための資料
見積の是正内容を 口頭ではなく記録として残すための
「証拠3点セット(写真・チェック表・署名)」の具体例をまとめています。
※ ファイル名例:ashiba-mitsumori-evidence-three-set-guide.pdf
※ 監査・元請・第三者へそのまま提示できる構成です
この「3点セット」は、口頭説明ではなく
監査・元請・第三者にそのまま見せられる形で残すことが重要です。
こののPDFでは、
- どの写真を撮るか
- チェック表で何を確認するか
- 署名はどこに入れるか
を、現場で迷わない言葉で整理しています。
「何を残せばいいか」は分かっても、
毎回ゼロから考えるのは大変です。
そのため、この記事の考え方を
そのまま形にできる無料Excelを用意しています。
無料テンプレと有料版Excelの違い(正直に書きます)
正直にお伝えします。
この記事で配布している無料テンプレは、
「是正の考え方」と「最低限の記録」を残すためのものです。
一方、有料版Excelは次の現場向けです。
- 見積条件が毎回変わる
- 人員・日数・数量の計算根拠を残したい
- 「なぜこの金額か」を一発で説明したい
- 監査・事故後に提出できる形が必要
有料版では、
- 入力 → 自動計算
- 計算過程そのものが記録として残る
- 作成者/確認者欄を固定
- PDF出力で改ざん防止
まで含めています。
無料版は“考え方の土台”。
有料版は“実務で使い続ける道具”です。
再発防止|次から困らない運用ルール

- 見積作成時は必ずチェック表を通す
- 朝礼・提出前に「根拠ある?」を一言確認
- 見積は PDF+元データ(Excel)をセット保存
考え方の全体像は、
足場見積のピラー記事で整理しています。
よくある質問
A. 記録が不足している可能性が高いです。
A. 条件 → 計算 → 結果が一連で分かる構図です。
A. 契約・工事完了後も追える期間が基本です。
★CTA 運用定着
現場の「守り」は、結局ここ(記録)です。
無料テンプレを現場ルールとして回すのが、
一番早く効果が出ます。
足場見積を「根拠が残る形」にする
【無料Excel/有料PRO】見積・記録 統合テンプレート
見積金額が合っていても、「なぜこの金額か?」を説明できる形が残っていないと、監査・元請確認・トラブル対応で一番苦しくなります。
このテンプレートは、条件→計算→確認を一つの流れで残し、あとから第三者に説明しやすい状態を作るための実務用ツールです。
- 無料Excel(FREE):数量・日数・人員などの条件を整理し、見積の「根拠」を残しやすくする基本テンプレート
- 運用ポイント:PDF保存+作成者/確認者の記録を残すと、説明責任の強度が上がります
- こんな時に有効:元請へ提出前の社内確認/指摘が入った時の再計算
押し付けたいわけではありません。
ただ、現場でよくあるのは「計算は正しいのに、説明の材料が残っていない」ケースです。
不安の原因が“記録の不足”なら、まずは無料版で一度、形にしてみてください。
まとめ
足場見積で本当に問題になるのは、
金額の大小ではなく「説明できる根拠が残っているか」です。
もし不安を感じる場面があるとすれば、
それは能力や経験が足りないからではありません。
判断や計算の過程が、形として残っていないだけです。
是正対応の基本は、とてもシンプルです。
止める
確認する
記録する
この順番を守り、
写真・チェック表・署名という「3点セット」を残すだけで、
監査や元請確認で指摘されるリスクは大きく下がります。
そのための道具として、Excelはとても心強い味方です。
条件・数量・日数・人員を入力するだけで、
「どこが曖昧か」「何を確認すべきか」が自然と見えてきます。
まずは完璧を目指さなくて構いません。
無料テンプレを一度、現場で回してみるだけで、
見積の不安は「漠然とした心配」から
整理できる具体的な課題に変わります。
正しいやり方を知り、
記録を残す習慣が身につけば、
見積是正や監査対応は決して怖いものではありません。
足場の見積もり書き方、見方完全ガイド【現場で役立つ実例付き】 でまとめています。
現場で「なぜこの金額か」を説明するための土台として活用してください。
で確認してください。

参考・出典リスト(省庁・規格・メーカーのみ)
・厚生労働省「労働安全衛生法」「労働安全衛生規則」
・厚生労働省「足場からの墜落・転落防止対策に関する通達」
・仮設工業会「仮設工業会 技術指針」
・国土交通省「建設工事標準仕様書」「施工管理・安全管理指針」
※最終更新日:2026年01月16日 エクセルシートの設置
※記事作成日:2026年01月14日
👤この記事の執筆者/監修
ISHIDA DESIGN OFFICE
代表 I.D.O(仮設設計技術者/足場組立作業主任者)
- 建設業歴30年以上。仮設設計・点検・講習の実務経験有。仮設設計技術者。
- 厚労省・仮設工業会の最新基準に基づき執筆
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ISHIDA DESIGN OFFICE 公式サイト
