クサビ足場の壁つなぎ間隔とは?安全基準・最新法令・適切な施工方法を完全解説【2025年版】
公開日:2025年7月9日/この記事は最新の法令・技術資料をもとに、随時アップデートしています。
はじめに|「このスパン、本当に大丈夫?」という不安から
クサビ足場を見ていて、ふと
「この壁つなぎの間隔…本当にこれでいいのかな?」
と、モヤモヤしたことはないでしょうか。
私も図面チェックや現場立会いで、
- 設計図には壁つなぎがきれいに並んでいるのに、実際の現場では間引かれている
- 「単管足場と同じでしょ?」と感覚でピッチを決めている
- 風の強い地域なのに、法令の“上限値ギリギリ”で組まれている
――そんな場面を何度も見てきました。
結論から言うと、クサビ足場の壁つなぎ間隔は、安衛則と仮設工業会の技術基準をセットで押さえることが必須です。
法令上の最小条件だけでなく、「実務としてどこまで詰めるか」 が安全性とコストの両方を左右します。(一般社団法人 仮設工業会)
この記事では、以下を順番に整理します。
現場監督や足場職人の皆さんが、
「これなら自信を持って元請・検査に説明できる」
という状態になることをゴールに書いています。

前提と用語|どの足場にどの基準がかかるか
この章では、壁つなぎの議論をする前提となる「足場の種類・法令・資格」を整理します。
ここが曖昧だと、別の足場の基準を持ち込んでしまい、結果として安全マージンが足りなくなることがあります。
どの足場に関する話か?
この記事の主役は**くさび緊結式足場(クサビ足場)**です。
- 法令上は、壁つなぎの間隔に関してくさび緊結式足場は単管足場と同じ基準(垂直5m・水平5.5m)で扱われます。
(労働安全衛生規則第570条及び第571条におけるくさび緊結式足場の取扱いについて(照会) - 壁つなぎ間隔も単管足場と同じ考え方を適用するのが原則
- ただし、仮設工業会の技術基準では、より厳しめのピッチが推奨されます
(くさび緊結式足場の組立て及び使用に関する技術基準 )
枠組足場とは前提が少し違うので、後半で比較表を出します。
壁つなぎとは?
ざっくり言うと、
「足場を建物に縛り付けて、転倒や大きな揺れを防ぐためのつなぎ」
です。
- 強風時の風荷重
- 職人・材料が片側に偏ったときの偏荷重
- 地震による繰り返し水平力
こうした力を、壁つなぎが建物側に逃がしてくれるイメージです。
実際、私が関わった現場でも「壁つなぎ不足」があった足場は、強風後の変形・撓みが目立ちます。
法令のベースライン:安衛則第570条
壁つなぎの話で必ず出てくるのが、労働安全衛生規則 第570条です。
(厚生労働省足場に関する労働安全衛生法上の規定について)
ここでは一側足場・本足場・張出し足場に対して、
- 「壁つなぎ、または控えを設けること」
- その取付間隔(垂直・水平)の上限
が示されています。
ただし注意したいのは、
安衛則はあくまで最低限のラインであり、
実務では仮設工業会の技術基準やメーカー仕様でさらに厳しい条件がかかる
という点です。 仮設の計算、これ一冊で安心!
壁つなぎの設置は必ず構造計算を行い安全を確保してください
詳しい事はこの本を参照すると簡単に計算できると思います。
『イラストによる 建築物の仮設計算(改訂4版)』は、足場や型枠支保工の計算が苦手な人でもスラスラ読めるやさしい解説書。
イラストと例題で、何をどう計算すればいいかがすぐにわかります。
CADで図面を描く人にもぴったり。
「計算書、ちゃんと合ってるかな…?」と不安な方に、自信をくれる一冊です!
資格・教育の前提
壁つなぎの設計・配置を決めるのは、
- 元請けが選任する足場の組立て等作業主任者
- 必要に応じて仮設設計技術者や構造担当者
です。
この記事の内容は、有資格者の判断を助けるための整理であり、
最終判断は必ず「施工計画書」と「元請・専門業者との協議」に基づいてください。
壁つなぎ間隔の基本と算出イメージ
ここでは、壁つなぎ1本がどれだけの面積を担当しているのか、ざっくりイメージを掴んでいきます。
「とりあえず2層3スパンで付けておけばOK」から一歩進んだ、根拠あるピッチ設計を目指します。
1本の壁つなぎが支える面積
基本の式はシンプルです。
A = 垂直間隔(m) × 水平間隔(m)
例えば:
- 垂直:3.6m(1.8m×2層)
- 水平:5.4m(1.8m×3スパン)
とすると、
A = 3.6 × 5.4 ≒ 19.4㎡
この約20㎡が、**壁つなぎ1本の“担当エリア”**になります。
私が見る限り、戸建てクラスのクサビ足場であれば、
・1本あたり20〜25㎡程度
・大きくても30㎡前後まで
に収めておくと、風荷重・偏荷重に対しても比較的安心なケースが多いです。
※これは法令や公的指針で決められた数値ではなく、構造計算や元請け協議で問題ないことを前提にした、著者の実務経験からの「安全側の目安」です。
現場では必ず安全のための構造計算を行ってください。

面積だけで決めないほうがいい理由
「じゃあ20㎡以下になるように並べればいいね」と思いがちですが、現場ではそれだけでは足りません。
- ブラケットや朝顔が付く部分
- 開口が多い面(窓だらけの外壁など)
- 角・出隅/入隅
こうした場所は、局所的に力が集中しやすいため、
同じ面積でもピッチを詰める・本数を増やす判断が必要になります。
(足場に関する労働安全衛生法上の規定について 労働基準監督署)
法令上の設置基準と実務レンジ(クサビ足場・枠組足場の違い)
この章では「結局、縦と横の間隔はいくらまでOKなの?」という一番知りたいところを整理します。
安衛則・仮設工業会・メーカー資料の考え方を、クサビ足場に絞ってまとめます。
法令ベースと技術基準の違い
ざっくり整理すると、次のようなイメージになります。
| 規定・基準 | 対象 | 垂直方向の基準 | 水平方向の基準 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 安衛則第570条 | 一側・本足場等(一般) | 9m以下 | 8m以下 | “最低限”のライン (一般社団法人 仮設工業会) |
| 単管足場の基準 | 単管足場 | 5m以下 | 5.5m以下 | 実務はこちらが使われることが多い (労働安全衛生規則) |
| 仮設工業会・くさび技術基準2015 | くさび緊結式足場 | 2層以下ごと | 横3スパン以内が目安 | 風荷重を考慮した推奨基準 (くさび緊結式足場の組立て及び使用に関する技術基準) |
ポイントは、
ポイントは、
クサビ足場は、壁つなぎの間隔については単管足場と同じ基準(垂直5m・水平5.5m)が適用され、
さらに実務的には「5m・5.5m」+「2層以下ごと」が一つの目安になるということです。
ということです。
私が実務で使っている“安全側レンジ”
私の設計・チェックでは、戸建て〜3階建て程度のクサビ足場で、
- 垂直:3.6m(2層)以下
- 水平:5.4m(3スパン)以内
を基本パターンにしています。
- 風の強い地域(海沿い・山あいの谷風など)
- ブラケットや大きな看板を取り付ける面
- 近年のゲリラ豪雨と突風が多いエリア
こうした条件が重なる場合は、
- 垂直:1.8m〜3.6m
- 水平:2〜3スパン(3.6〜5.4m)
くらいまでさらに詰めることも珍しくありません。
ギリギリ「5m・5.5m」まで広げるより、
「1段階余裕を見る」感覚で設計しておくと、
検査・是正指示・再組立コストまで含めたトータルのリスクが下がると感じています。
詳細は必ず構造計算やメーカー基準で確認してください。
枠組足場との違い
枠組足場とのざっくり比較です。
| 項目 | 枠組足場 | クサビ足場 |
|---|---|---|
| 支柱剛性 | 高い | 中程度 |
| 法令上の間隔(ベース) | 9m/8m(安衛則) | 原則5m/5.5m(単管扱い) |
| 実務でのピッチ | 高層・中高層で9m/8m〜安全側に | 2層3スパン以内に収めることが多い |
| 目的 | 中高層・大規模 | 戸建て・低層〜中低層 |
「枠組ではここまで空けてたから、クサビでも…」
という感覚で広げてしまうと、足場全体の剛性が足りなくなるので要注意です。(一般社団法人 仮設工業会)
しつこいようですが、壁つなぎの設置は必ず構造計算を行い安全を確保してください
施工手順と安全ポイント
この章では、壁つなぎの“設置そのもの”の流れと、現場でよくあるNG例を整理します。
現場の職長さんと同じ目線で確認できるよう、できるだけ具体的に書きます。
標準的な施工フロー(クサビ足場)
- 計画段階
- 平面図・立面図から、壁つなぎ位置を図面上にプロット
- ブラケット・朝顔・看板など「荷重が増えそうな部分」を先に洗い出す
- 足場組立計画書に縦・横ピッチ・本数・種類を明記
- 墨出し・下準備
- 建物側の仕上材(タイル・ALC・金属板など)を確認
- 穴あけ位置が防水層・納まり・設備配管と干渉しないかをチェック
- アンカー用の位置にマーキング
- アンカー打設・インサート設置
- RC・鉄骨:足場用アンカー金物を仕様に従い打設
- 木造:下地を確認し、下地貫通ボルトや単管+クランプ方式を選択
- 穴あけ径・打ち込み深さはメーカー指定通り(ここを“だいたい”でやると後で抜けます)
- 足場組立と同期させて接続
- 組立と並行して、所定の位置で壁つなぎを接続
- 「後でまとめて付ける」はNG。その層の床ができた時点で取るイメージ
- 緊結部(くさび・クランプ)の締め付けをダブルチェック
- 完了確認
- 図面どおりに入っているか、平面・立面で本数をカウント
- 写真記録を層ごと・面ごとに撮影し、元請け・監理者と共有
- 必要に応じて、是正指示・追加設置を実施
よくあるNG例
- 図面では2層3スパンなのに、現場では3層4スパンに間引かれている
- 仕上材の都合で予定の位置に打てず、適当な位置にずらしたまま図面未反映
- 仮設工業会の基準より明らかに広いが、「今までも大丈夫だったから」で押し切る
こうした状態で強風に遭うと、足場ごと横倒しになってしまうリスクがあります。
私も過去に、他社が組んだ足場の点検でこうしたケースを見つけ、全撤去&組み直しになったことがあります。

是正フローの基本
- 不足・間引きが見つかったら、速やかに追加設置指示
- 追加後は再度写真記録を残し、施工計画書の図にも反映
- 元請け・監理者からの指摘は、**むしろ「タダで安全性を上げるアラーム」**と捉える
点検・記録・教育|「やった証拠」を残す
壁つなぎは「付いている・付いていない」だけでなく、「どの間隔・どの本数で・どんな部材で」も重要です。
それを第三者に説明できるようにしておくことが、今の時代は当たり前になりつつあります。
点検のタイミング
- 組立完了時の一斉点検
- 強風・地震・大雨の後の臨時点検
- 週次・月次の定期点検
- 足場の一部解体・朝顔設置・ブラケット増設後の再点検
厚労省や各労働局の資料でも、足場に関する点検と記録の重要性が繰り返し強調されています。
(厚生労働省 足場に関する労働安全衛生法上の規定について)
記録の残し方(おすすめセット)
- 壁つなぎ位置を記載した施工計画図(平・立面)
- 実際の足場の写真(面ごと・層ごと)
- 点検チェックリスト(「有無」だけでなく「ピッチ」「種類」も記載)
- 風速・気象条件をメモした点検日誌
私の事務所では、PDF+Excel+JPEGでまとめておき、
検査や事故調査が入ったときにすぐ提出できるフォルダ構成にしています。

教育で伝えておきたい一言
若手や職人さん向けの教育では、数字の前にまず、
「壁つなぎは“書類のため”じゃなくて、
みんなが毎日同じ足場に安心して乗るためのものなんだよ」
と、必ず一言添えるようにしています。
ここが伝わっている現場ほど、ピッチや本数に対する意識が高いと感じます。
壁つなぎの種類・部材と互換の考え方
ここでは、代表的な壁つなぎの種類と、その使い分けを整理します。
同時に、メーカー混用や“何となく流用”の危険性にも触れておきます。
主な種類と使い分け
| 種類 | 主な対象 | 特徴・メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 金物式アンカー | RC・鉄骨 | 高い保持力・施工性が安定 | 打設条件・下穴径・埋込み深さは必ず仕様通り |
| 単管+クランプ式 | 木造・仮設構造物 | 柔軟に位置調整できる | 曲げ補強が必要なケースもあり |
| 埋込アンカーインサート | 新築RC | 仕上げ後も見た目がすっきり | 計画段階から位置を決める必要 |
| ブラケット控え式 | 外壁に穴をあけられない面 | 建物を傷つけずに支持 | 支柱側の剛性・沈下管理が重要 |

※Pinterest用図解例:
ALT:くさび式外部足場/壁つなぎ4種類の比較図(アンカー・単管・インサート・ブラケット)
メーカー混用はどこまでOKか?
壁つなぎに限らず、クサビ足場はメーカー混用NGが原則です。
- 各社でピッチ・部材断面・くさび形状が違う
- メーカー承認のない組み合わせは、強度検証がされていない
- 仮設工業会の技術基準や各社カタログでも、基本的に混用は認めていません
「壁つなぎだけ他社のものを…」という話も聞きますが、
設計・責任の観点からは避けたほうがいいと考えています。
ケーススタディ:強風被害を防げた/防げなかった現場
数字だけ見ていても、なかなか実感が湧きません。
ここでは、私が関わった(または相談を受けた)ケースを少しだけ紹介します。
ケース1:ピッチを1段階詰めて被害ゼロだった現場

- 3階建ての木造アパート(クサビ足場・朝顔付き)
- 計画段階では壁つなぎ2層3スパンピッチ
- 立地が海から数百メートル・風が抜ける角地だったため、
足場の計算書を作成し実務判断で2層2スパンピッチに詰めて設計
最終的な判断は、構造計算と元請けとの協議を前提にしてください。
その冬に最大瞬間風速30m/sクラスの台風が来ましたが、
足場はほぼ無傷、朝顔の変形も最小限で済みました。
後日、元請けの所長さんから
「あのとき壁つなぎ詰めてくれていて本当に助かった」
と言われて、こちらもほっとした現場です。
ケース2:間引き施工がバレて全組み替えになった現場

別の現場では、
- 設計:2層3スパンピッチ
- 実施工:3層4スパンで間引き(現場判断)
になっていたことが、検査の際に発覚。
検査官から、
「設計図とかけ離れているので、全撤去・再組立でお願いします」
と指示され、
工期もコストも大きくロスしたケースがありました。
あとから図面と写真を見てみると、
最初から2層3スパンでやっておけば、追加コストは大したことなかったはずの内容です。
こうした経験を見るたびに、
「壁つなぎは、ケチるより“あと1本足す”ほうが結局安い」
と、改めて感じます。
「こうしたトラブルを防ぐには、計算書でピッチ根拠を事前に共有しておくのが安心です。」
壁つなぎ計画チェックシート(無料版/PRO版)
壁つなぎのピッチ検討を「その場の感覚」ではなく、法令+仮設工業会基準+担当面積で 整理できるようにしたチェックツールです。
現場ごとの条件を入力するだけで、NG箇所・要注意箇所が一目で分かるように設計しています。
壁つなぎ計画を「数分で見える化」する統合ツール
【無料版PDF+Excel/有料PRO版】クサビ足場 壁つなぎ統合チェックツール
この記事の内容をそのまま反映した、現場監督・職長・設計者向けの実務ツールです。
- 無料PDF「壁つなぎ総合チェックリスト(一般版)」: A4一枚で法令・仮設工業会基準・担当面積・下地アンカー適合をチェック
- 無料Excel「壁つなぎ統合 FREE シート」: 垂直・水平ピッチと層×スパンを入力するだけで、OK/要検討/NGとリスク度を自動判定
- PRO版「壁つなぎ統合 PRO パック」: 面別集計・風条件・ブラケット条件・担当面積の自動計算、検査提出用レポート出力まで対応
すべて、この記事で解説した 「5m/5.5m+2層以下ごと」「1本あたり20〜25㎡」「ピッチを詰めるべき条件」を 組み込んだチェックロジックになっています。
※ リンククリックは GA4 の「download」イベントで計測できるように設定しておくと便利です。
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よくある質問 FAQ
A. 「法令上は単管足場と同じく垂直5m以下・水平5.5m以下ですが、実務では仮設工業会の技術基準『2層以下ごと・3スパン以内』を満たすことが安全側です。」
(出典:労働安全衛生規則第570条/仮設工業会技術基準2015)
A. 外壁へのアンカーが難しい場合は、単管+クランプ方式の控えや、ブラケット控え式で支柱側から支持する方法があります。ただし、控え足場の沈下・倒れ込みに注意が必要なので、必ず有資格者のもとで計画し、施工計画書に明記してください。
(出典:仮設工業会 足場設計指針)(一般社団法人 仮設工業会)
A. 原則として混用不可です。メーカーごとに部材寸法・くさび形状・許容荷重が異なり、組み合わせ時の強度検証がされていません。仮設工業会の基準や各社カタログでも、混用禁止または要相談とされているので、同一メーカーで統一するのが基本です。
(出典:仮設工業会「くさび緊結式足場の組立て及び使用に関する技術基準」/各社技術資料)
A. まず現状の写真と図面を照合し、不足位置・本数を整理します。そのうえで、足場組立て等作業主任者・元請けと協議し、必要な箇所に追加設置します。是正後は再度写真を撮り、施工計画図も更新しておくことで、後日の検査・トラブル時に自分たちを守る材料になります。
(出典:足場に関する労働安全衛生法上の規定について)
A. 最低限、組立完了時・定期的な点検(例えば週1回など)・強風や地震後・一部解体や追加工事後には点検すべきです。厚労省や各労働局の資料でも、足場の点検と記録の重要性が繰り返し示されています。
(出典: 厚生労働省「足場の安全点検について」資料 厚生労働省)
まとめ|「あと1本」の壁つなぎで、現場の不安を減らす
最後に、この記事の要点を5つにまとめます。
- 壁つなぎは足場の命綱
強風・地震・偏荷重から足場を守る、最も基本的な安全装置です。
「とりあえず何本か付ける」のではなく、間隔と面積を意識した設計が必要です。 - クサビ足場は“単管扱い”+技術基準で考える
安衛則の9m/8mではなく、
5m/5.5m+2層以下ごとという実務レンジで捉えるのが安全側です。 - 図面・写真・点検記録が“自分を守る盾”になる
なぜその本数・間隔にしたのかを説明できる資料があれば、
行政・元請・施主からの指摘に対しても、落ち着いて対応できます。 - メーカー混用NGと、条件の厳しい面への配慮
ブラケットや朝顔、看板を付ける面、風の通り道になる面では、
**「1段階ピッチを詰める」**判断が、事故とやり直しを防ぎます。 - “あと1本足すかどうか”が、安全とコストを分ける
壁つなぎを1本ケチって不安な足場にするより、
1本足して現場の安心感と信頼を上げるほうが、長い目で見れば必ず得です。

私自身、図面を書くたびに
「ここに自分や家族が乗って作業するとしたら、この壁つなぎで本当に安心できるか?」
と自問しながら、ピッチと本数を決めています。
この記事が、あなたの現場で
- 安全性を上げつつ、過剰なコストアップを防ぐ
- 強風や検査のたびに感じていたモヤモヤを少しでも減らす
- 職人さんが安心して動ける**“信頼される足場”**をつくる
きっかけになれば、書き手としてこれ以上の喜びはありません。
「この考え方、うちの現場でも使えそうだな」
「別の案件でもう少し踏み込んで相談したいな」
そう感じていただけたら、ぜひこのブログの他の記事も覗いてみてください。
現場で頑張るあなたの力になれるように、これからも最新の法令・技術情報を追いかけながら、
クサビ足場まわりの記事をコツコツ更新していきます。
ゆっくりで構いませんので、
**「ISHIDA DESIGN OFFICEの記事、なんか好きかも」**と思ってもらえたら、とても嬉しいです。
👤この記事の執筆者/監修
ISHIDA DESIGN OFFICE
代表 I.D.O(仮設設計技術者/足場組立作業主任者)
建設業歴30年以上、仮設設計・点検・講義実績多数・仮設設計技術者
厚労省・仮設工業会の最新基準に基づき執筆
仮設設計・CAD作図・構造チェックのご依頼はこちら:
ISHIDA DESIGN OFFICE 公式サイト
このページのSEO/AdSense/
※ここから先は「同じように情報発信する側」の方向けの運営メモです。
現場向けの本編は、ひとつ上の章までで完結しています。
Google検索(SEO)の最新トレンドとの整合
- 2024年3月のコアアップデートで、Helpful Content Systemがコアアルゴリズムに統合され、
「検索エンジン向けではなく、人の役に立つコンテンツ」が強く評価されています。(blog.google) - この記事も、「クサビ足場 壁つなぎ 間隔」という明確な検索意図に対して、
- 法令・技術基準
- 実務レンジ
- ケーススタディ
を 一つの記事で完結できる構成にしています。
Core Web Vitals(INP)とページ設計
- Googleは2024年3月に、INP(Interaction to Next Paint)をCore Web Vitalsの正式指標に採用し、FIDを置き換えました。(web.dev)
- このページでは、
- 目次直後の広告も高さを固定してCLSをゼロに近づける
- 長い表や図版は遅延読み込み+プレースホルダでINP悪化を防ぐ
といった実装を前提にしています。
AdSense:CPM(インプレッション課金)時代の設計
- AdSenseは2024年から、**クリック課金中心→インプレッション課金中心(CPM)**に移行しています。(blog.google)
- そのため、
- ファーストビュー直下
- 目次直後
- 中盤H2後
- まとめ直前・直後
といった視認性の高い場所に、CLSゼロで広告枠を固定しておくことが、RPMの安定につながります
- 2024年以降のSEO/Core Web Vitals/AdSense CPM時代を踏まえた情報発信のポイント(blog.google)
参考・出典リスト(省庁・規格・メーカーなど)
- 労働安全衛生規則 第570条(厚生労働省・各労働局配布資料)(厚生労働省)
- 一般社団法人 仮設工業会「足場・型枠支保工設計指針」および「くさび緊結式足場の組立て及び使用に関する技術基準(2015)」(humantecg.co.jp)
- Asnova「足場の壁つなぎの設置基準は?壁つなぎの仕組みや必要性を解説」コラム(くさび緊結式足場のレンタル|足場のことならASNOVA)
- 各社仮設機材カタログ・Q&A資料(フジタ・日建レンタル・朝日工業など)(日建リース)
※最終更新日:2025年11月17日



