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クサビ式足場 組み立て完全版|手順・点検・法令対応と安全チェック【最新2025年版】

CAD クサビ式足場を安全に組み立てる作業員のイラスト|正しい施工手順と注意点を解説するガイド用サムネイル
クサビ式足場を建物外壁に設置した現場写真|黒い養生シートと壁つなぎ金具が確認できる安全施工例
筆者が現場で撮影したクサビ式足場の設置状況。養生シートや壁つなぎの取り付けが確認できる安全施工の一例です。

 

目次

入|組み立て“順番”を間違えると、全部がズレます

現場を一周したとき、「図面は合ってるのに、なんか怖い…」って感じる瞬間ありませんか。
私はあれ、だいたい “組み立ての順番”“壁つなぎの密度” に原因があることが多いです。

クサビ式足場は「速い・軽い・狭小に強い」反面、
先行手すりが遅れた壁つなぎが端部で足りない——この2つだけで、墜落と倒壊の確率が一気に上がります。

この記事は、積算の話は横に置いて、組立の正解ルート(手順)+点検・記録に集中します。
監督のあなたが「現場を静かに終わらせる」ための、現場運用の形に落とし込みます。


現場で使用できるチェックリスト

現場で「確認漏れ」を減らすために、 私が実際の案件で使っている形に寄せた

無料PDF:クサビ式足場 組立チェックリスト(2025年度版) を用意しています。

「朝の5分点検」「是正→再開の流れ」 「写真・署名欄」まで含めた、現場用1枚です。

※営業メールは送りません。PDF送付のためだけに使用します(解除OK)

 


 


前提と用語

要約:この記事は“くさび緊結式足場”の組立に限定します。
まず資格配置と混用NGを押さえるだけで、事故の芽をかなり潰せます。

この記事の対象

  • 対象:くさび緊結式足場(クサビ式足場)
  • 想定読者:現場監督 、足場組立作業者、足場図面作成者(管理・図面確認が主戦場)
  • 前提:有資格者の指導監督下で実施(作業主任者/特別教育の運用)
    ※実作業の詳細は、必ず現場の施工計画・元請協議・メーカー施工要領に従ってください。

用語

  • 先行手すり:上層へ行く前に先に付ける手すり。ここが遅れると墜落が増えます。
  • 壁つなぎ:足場と建物を固定して倒壊を止める部材。端部と最上層が弱点
  • 巾木(幅木):工具・資材の落下防止。第三者災害対策の要。
  • 筋交い(斜材):揺れとねじれを止める。
  • 混用禁止:メーカーが違う部材を混ぜるのは原則NG(承認条件・寸法・緊結精度がズレます)。

ここだけ強めに言います:混用は“監督側が負ける”

現場で「一見ハマるからOKでしょ」は危険です。
事故が起きたとき、責任の矢面に立ちやすいのは “組んだ人”より“OK出した側(管理側)” です。
私は見積・計画段階でここを先に潰します。混用は“最初に止める”が正解です。

 

メーカーAの支柱とメーカーBの布材を混用した場合に、くさびの掛かりが浅くなる様子を比較した足場の接合部写真
メーカーが異なると寸法や角度が微妙にズレ、見た目は正常でも「半掛かり」になることがある

 


クサビ式足場の組立手順(最短で安全に組む5ステップ)

要約:組立の基本線は「地盤→支柱→ねじれ止め→先行手すり→床→上層→壁つなぎ→点検」です。
事故はだいたい「先行手すりの遅れ」か「壁つなぎ不足」に収束します。

私の現場メモ:手戻りが一番出るのは、手すりの仕様と壁つなぎピッ を最初に握ってない時です。
ここが曖昧だと、組んだ後に全部やり直しになります。これ、現場の空気が一気に悪くなります。


ステップ1:地盤・敷板・ジャッキベース(ここが傾くと全部がズレる)

  • 整地 → 敷板 → ジャッキベース据付
  • 水平器で確認(沈下しそうなら敷板増し・地耐力対策)

監督のチェック(ここだけ見ればOK)

  • 敷板が不足していないか(沈下が出る地盤か)
  • ジャッキの据えが“効いてる”か(浮き・めり込み)
  • 最初の水平が取れているか(後工程のズレの元)
  • 支柱はジャッキベースから10cm以上、50cm以内を目安に設置し固定

 

ジャッキベースに支柱を差し込み、高さを10cm以上・50cm以内に調整する様子の写真
支柱はジャッキベースから10cm以上、50cm以内を目安に設置し、ナットで固定します。

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シンワ測定 ブルーレベル Basic 300mm(マグネット付)

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ステップ2:支柱建て・仮固定(最初の倒れを起こさない)

  • 支柱を立てたら 通り・鉛直 をその場で取る
  • 支柱は2m以内の間隔で垂直に建て、根がらみ材で相互に連結
  • 初期は倒れやすいので 仮筋交いで仮固定
ワンポイント: この段階で支柱がグラつく現場は、その後の作業員の動きが怖くなります。
“焦って上へ”が始まると、事故の入口です。
支柱を2m以内の間隔で垂直に設置し、根がらみ材を通して固定している様子
支柱は2m以内の間隔で垂直に建て、根がらみ材で相互に連結します。

 


ステップ3:水平材・筋交い・先行手すり(床より先に“守り”)

  • 水平材で ねじれ止め
  • 筋交いで 剛性確保
  • そして 手すりを前倒し(上層に進む前に付ける)
ここが一番の分岐点です。
床より先に手すり。これだけで現場の安心感が変わります。

 

クサビ式足場の水平材と筋交いを取り付けて構造を補強している写真|クロス状の補強部材が見える
水平材と筋交いを正しく取り付けることで、足場全体の剛性と耐風性が大幅に向上します。

 

ブラケットに布板を設置し、作業床の高さを75cm以上に確保したクサビ式足場の写真
作業床は75cm以上の高さを確保し、ブラケットに布板を正しく固定します。

 

 


無料PDF:組立チェックリスト(2025)

無料PDF:組立チェックリスト(2025) を、この5ステップ順に合わせて作っています。

【無料PDF】クサビ足場 組立チェックリスト(2025年度版)

「確認→是正→記録→保存」を現場で回すための実務用1枚。 A4印刷/スマホ保存OK。
※営業メールなし(PDF送付のためだけに使用/いつでも解除OK)

  • 点検項目を現場全員で共有できる
  • 不具合→是正→再開の流れが明確
  • 写真+署名記録で監査にも対応

※登録後、確認メールのボタンを押すだけでダウンロードできます

 

 


ステップ4:作業床(布板)+ロック(“落ちる床”を作らない)

  • 布板設置後、ロックの掛かりを指差し確認
  • 隙間・支持点不足・ガタつきは即是正

監督のSTOPライン(止める基準)

  • 端が浮く/ガタつく → その場で止める(“一回だけ”が一番危ない)
  • ロックが見えない → 見えるまで確認(見えない=確認してないと同じ)
クサビ式足場の布板ロック部を拡大した写真で、ロックが確実に掛かっている状態が確認できる
布板はロックが確実に掛かっているかを目視で確認し、ズレや落下を防ぐことが重要

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現場で「ペン先が届かない」「線がにじむ」ストレスを減らしたい方におすすめです。

 


ステップ5:上層展開・壁つなぎ・昇降設備(上へ行くほど倒壊リスク)

  • 上層は 1層ずつ(同時作業を避ける)
  • 壁つなぎは所定ピッチ+端部・最上層は増設
  • 垂直移動は 梯子 or 階段ユニット(よじ登り禁止)
監督のチェック(ここだけ固める)
端部・最上層が“薄い”まま進んでいないか
養生(メッシュ・シート)が入った/変わった → 条件変更=再確認のトリガー
昇降が固定されているか(落下より先に「移動」が危ない)

 

クサビ式足場の壁つなぎを所定ピッチで設置し、端部や最上層で増設している状態
壁つなぎは所定ピッチを守り、端部や最上層では風荷重を考慮して増設することが重要

 

クサビ式足場に設置された昇降設備で、梯子固定と階段ユニットが安全に取り付けられている状態
足場の昇降は、梯子の確実な固定または階段ユニットの設置により、安全に行う必要がある

 

組立中のNG例

要約:NGは多すぎると守れません。
現場で本当に出る4つに絞って、是正の流れまでセットで覚えるのが一番強いです。

よくあるNG(この4つだけ覚えてください)

NG何が起きる?現場のサイン
布板ロック未掛け板ズレ・落下端が浮く/ガタつく
手すり・中さん欠落墜落“一瞬なら…”が地獄
クサビ半掛かり抜け・変形・倒壊叩いた音が軽い
壁つなぎ不足(端部・最上層)横揺れ→緩み→崩れ風で足場が“鳴る”

私の経験だと、ヒヤリの直前は 「足場が鳴る」「床が微妙に動く」 です。
その時点で止めれば、事故にならないことが多いです。

是正フロー(この順番だけ)

作業中止 → 責任者点検 → 是正 → 記録(写真+署名) → 再点検 → 再開

「是正した」は口頭だと残りません。
写真+チェック表+署名が、監査・労基署対応であなたを守る“盾”になります。

 法的根拠と技術基準

これらの基準に従っていない状態で作業を続けると、
労働基準監督署による是正勧告・作業停止命令の対象となります。

 

足場点検で不備が見つかった際の是正フローを示した図で、作業中止から是正、記録、再点検、再開までの流れを表している
是正は「作業中止→是正→記録→再点検→再開」の順を必ず守る

 


点検・記録・教育(毎日/週次/悪天候後)

要約:点検は“おまけ”じゃなく、組立の一部です。
記録は事故が起きた時にあなたを守る「盾」になります。

日常点検(毎朝5〜10分で終わる形)

  • 手すり・中さん:緩み/欠落
  • 作業床:ロック、支持点、隙間
  • クサビ:半掛かり、緩み
  • 壁つなぎ:所定ピッチ、端部
  • 通路・梯子:破損、滑り、妨げ

週次点検(構造+外装+風荷重)

メッシュシート・養生がある現場は、ここが本番です。
強風後は臨時点検を追加(“外装が変わったら条件が変わった”扱い)。

悪天候後点検(強風・豪雨・地震)

  • 支柱沈下
  • 布板浮き
  • クサビ緩み
  • 養生破損

監督の“最低限残すべき証拠セット”

  • 全景写真(四方+上部)
  • 要所写真(壁つなぎ/布板ロック/昇降固定)
  • 点検表+署名
  • 是正履歴(いつ・どこを・どう直したか)
悪天候後に行う足場点検のチェック箇所を示した図で、支柱沈下、布板浮き、クサビ緩み、養生破損などを確認している様子
強風や雨の後は「揺れ」を起点に、支柱・布板・緊結部・養生を重点的に確認する

 

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野外の足場管理・点検時に最適な、防水仕様の横長クリップボードです。雨や雪でも書類を守りながら記入でき、収納スペースに書類や小物をまとめて持ち運べます。
低照度ではスマホのライト(フラッシュ)を収納部で活用して手元を照らす使い方も可能。調節可能なストラップ付きで両手を空けやすく、巡回・検査・屋外作業に向きます。
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部材一覧・互換・仕様(先行手すり/壁つなぎの要点)

要約:部材は“同一システム”で揃えるのが基本です。
先行手すりと壁つなぎは、設計段階で握っておくほど手戻りが減ります。

最低限押さえる部材(管理側のチェック用)

部材役割監督側のチェック
支柱・布材骨組み変形・亀裂・摩耗
筋交い揺れ止め欠落・緩み
先行手すり墜落防止認定・適合品/混用NG
壁つなぎ倒壊防止端部・最上層の密度
布板(床)作業床ロック・隙間・支持点
巾木・養生落下防止外周の欠落

佐藤さん向け実務:私は見積・計画段階で、
「先行手すりは何を使う?」→「壁つなぎはどのピッチ?」 を先に確定させます。
ここが決まると、現場が静かになります(ムダな議論が減る)。


ケーススタディ:最上層の壁つなぎ不足→横揺れが出た

要約:壁つなぎ不足は“揺れ”から始まります。
早期に気づけば、倒壊や墜落の手前で止められます。
  • 現象:強風時に上層が横揺れ → クサビが緩む → 床に隙間
  • 原因:端部・最上層の壁つなぎが薄い/養生条件の変更が共有されていない
  • 是正:壁つなぎ増設+筋交い見直し+全緊結部の再点検
  • 再発防止:「養生変更=構造再確認のトリガー」 をルール化
最上層の壁つなぎ不足により足場が横揺れし、クサビの緩みや床の隙間が発生する様子を示した図解
端部・最上層の壁つなぎが不足すると、強風時に足場が横揺れし、クサビの緩みや床の隙間につながる

 

クサビ式足場 組立チェックリスト【無料ダウンロード】

 PDFの内容(抜粋)

確認項目主なチェック内容
ジャッキベース・地盤敷板・水平確認・沈下なし
手すり・中さん・巾木高さ85cm以上/巾木10cm以上
壁つなぎ9m×6m以内(実務5.0×5.5m標準)
安全帯・ハーネス常時フルハーネス使用
記録・保存写真+署名を残し3年間保存

クサビ式足場の組立チェックリスト(2025年度版)のサンプル画像。労働安全衛生規則563条・570条および仮設工業会技術指針に対応した点検表。
現場で使えるクサビ式足場の組立点検チェックリスト(2025年度版)。ジャッキベース・手すり・壁つなぎ・養生ネット・記録保存まで網羅した安全確認表です。

 (※PDFはA4サイズで印刷し、現場でそのまま使えます)

 

現場でそのまま使える「クサビ足場組立チェックリスト(2025年度版)」無料PDF

現場で事故ゼロを目指すには、
「点検と記録を習慣化すること」 が何より重要です。

多くのヒヤリ・ハットは、
「確認漏れ」「記録不足」といった 小さな油断 から起きています。

仮設工業会 技術指針(2025年改訂)
労働安全衛生規則(第563条・第570条) に基づき、
現場でそのまま使える
「クサビ式足場 組立チェックリスト(2025年度版)」 を作成しました。

このチェックリスト1枚で、

  • 作業前の点検項目を現場全員で共有
  • 不具合発見 → 是正 → 再開許可までの流れを明確化
  • 写真+署名記録で監査・是正対応にもそのまま使用可能

現場監督・職長・足場組立業者にとって、
「自社の安全管理を見える化する必須ツール」 です。


メールアドレス登録後、確認メールのボタンを押すだけで受け取れます。
営業メールは送りません。PDFを確実にお届けするためだけに使用します(いつでも解除OK)。

  • 「確認 → 是正 → 記録 → 保存」までを一連の点検として回せる
  • 悪天候後・変更後の“点検理由”が書きやすい
  • A4印刷/スマホ保存どちらも対応

※クリック計測はGA4イベント「download」を想定(GTM/設計に合わせて調整OK)

 


よくある質問

 手すり高さと中さんの根拠は?
A. 厚労省の改正資料で手すり85cm以上+中さんが示され、安衛則563条の趣旨(墜落防止措置・点検記録)とセットで運用します。 (労働安全衛生規則)
くさび式の壁つなぎ間隔は?
A. 仮設工業会 技術基準(改訂版)では、くさびは単管同等の扱いで垂直5.0m以下/水平5.5m以下が実務標準です。風荷重や仮囲いで追加検討が必要です。 (参考資料)
先行手すりはどれを選べば?
A. 認定基準に合うX種(斜材性能あり)/Y種(斜材性能なし)から現場条件で選定。混用不可、システム承認がある場合は承認基準優先。 (参考資料)
記録は何を残せば?
A. 当日開始前・悪天候後の点検内容、是正履歴、写真、教育記録を保存。監査・労基署対応の盾になります。 (労働安全衛生規則)

まとめ  安全で再現性のあるクサビ式足場をつくるために

1,組立は順番が命:地盤→支柱→ねじれ止め→先行手すり→床→上層→壁つなぎ→点検
2,事故は2つに収束
先行手すりの遅れ/壁つなぎ不足(端部・最上層)
3,NGは4つだけ徹底
布板ロック、手すり欠落、半掛かり、壁つなぎ不足
4,点検と記録が“盾”
写真+点検表+署名+是正履歴
5,チェック表で仕組みにする
安全と段取りが同時に回り出す

最後にひとこと。
現場監督って、トラブルが起きないほど評価されにくい仕事なんですよね。
でも私は、事故ゼロで終わった現場の静けさが一番好きです。
この記事とチェックリストが、佐藤さんの現場で「ムダな手戻り」を減らして、安全とコスト削減と段取りのスムーズさにつながれば本当に嬉しいです。
また引っかかったら、いつでもこの記事に戻ってきてください。私は“味方側”で書いています。

足場点検を終えて事故ゼロで現場を締めくくる現場監督のイラスト
事故なく一日を終えた現場監督と、安全が保たれた足場の現場を表現した挿絵

 


 

参考・出典リスト(省庁・規格・メーカーのみ)

  • 労働安全衛生法/労働安全衛生規則(墜落防止・点検記録 等)
  • 一般社団法人 仮設工業会:くさび緊結式足場の技術資料・安全指針(最新版)
  • 主要メーカーのシステム承認・適合証明・施工要領書(混用禁止・仕様確認)

 

※最終更新日:2025/12/27

【更新履歴】

  • 2025/12/27:構成を「組立手順+点検」に集中、積算パートを分離
  • 2025/11/10:点検・記録の項目を追加
  • 2025/08/01:先行手すり/壁つなぎの注意点を追記

この記事の執筆者/監修

👤この記事の執筆者/監修
ISHIDA DESIGN OFFICE
代表 I.D.O(仮設設計技術者/足場組立作業主任者)
• 建設業歴30年以上、仮設設計・点検・講義実績多数・仮設設計技術者
• 厚労省・仮設工業会の最新基準に基づき執筆
仮設設計・CAD作図・構造チェックのご依頼はこちら:
ISHIDA DESIGN OFFICE 公式サイト

 

 

クサビ式足場を安全に組み立てる作業員のイラスト|正しい施工手順と注意点を解説するガイド用サムネイル
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